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さらさら 日付のない手紙


2009年 初演

その製作が心の底から生れ出て、
生きた血を持つに至るには、
必ずそこに大きな愛のやりとりがいる。


芸術家達が繰り広げた、
それは愛?それとも狂気?
廃墟のような、牢獄のような、その部屋にいた
人は誰?

三人のアクター
二人のミュージシャン
一人のビジュアルアーティストが描く

世界のどこにでもある事実

〈cast〉
破運陀王常 Pandaotoko
益荒猛男 Takeo Masura
大咲せり花 Serika Osaki

〈live music performance〉
中立公平 Kohey Nakadachi(guitar)
ジェリー・ゴードン Jerry Gordon(sax)

〈staff〉
作・演出 script&director 中立公平 Kohey Nakadachi
舞台美術 set design ヤン・ベッカー Yann Becker
音響 sound 宇佐香々緒 Kakao Usa
照明 lighting 伏屋知加 Chika Fuseya
映像 video 如是我紋 Gamon Nyoze
衣装 costume 真珠白子 Shirako Shinju
道具 stage setting ここのえこねこ Koneko Kokonoe

  # by SHIRAKO_S | 2010-01-07 16:50 | さらさら 日付のない手紙

FOXESきつね


2008年 初演
原作 新美南吉
戯作/演出 中立公平

いのちをつつむ あたたかい雪・・・

新美南吉の描く自然、情景は昔の日本の原風景。
今はもう失われてしまった
やさしさ、美しさ、大らかさ、厳しさ、強さ、弱さ・・・

日本でもボピュラーな作品である「ごんぎつね」と「手袋を買いに」「きつね」という新美南吉の三つの作品を融合させ、奇才、中立公平が新たな着想から紡ぎ出した民話劇。

  # by SHIRAKO_S | 2008-10-03 11:41 | FOXESきつね

星の王子さま+


2008年 上演
戯作/演出 中立公平

いつまでも、きみと。

今回の「星の王子さま」は影、光、映像、巨大な人形などを使用し、視覚的に舞台でしか出来ない想像力を刺激する「星の王子さま+」!数名のキャストが様々に配役を変えてスピーディにものがたりを展開します。テーマは「いかにしてあなたは空を飛ぶのか?」です。

  # by SHIRAKO_S | 2008-10-03 11:36 | 星の王子さま+

ON ICE こおりのうえ


2008年 再演
作/演出/作曲 中立公平

この世界で、最後に出会ったのは、天使の人。

7話からなるオムニバス形式で物語は進む。初演から10年を経て、第七話目が書き加えられた。
【ストーリー】
第一話「ラクダ」自殺願望のある女性
第二話「ヒーロー」児童施設にいる兄弟
第三話「トマス」死期が近い老人
第四話「地球屋」地雷の商売
第五話「アラシ」薬物依存症
第六話「吊革」対人恐怖症
第七話「城」妻に先立たれた孤独な老人

  # by SHIRAKO_S | 2008-03-28 12:02

GREEN MONSTER みどりのかいじゅう

<ロクソドンタブラック再演ver.>
<芸術創造館ver.>
<ロクソドンタブラックver.>

これは、過去の子どもたちから、未来の子どもたちへと、送られた物語。

作/演出 中立公平 
監修 金雨玉

【公演概要】
12歳の少年詩人「岡真史」君の、「ぼくは12歳」という詩集から着想を得、生きることの意味を見失いがちな現代の子どもたちに、生きたくても生きられなかった過去の子どもたちからのメッセージを送りたい。それがこの作品の始まりでした。

金雨玉さんという世界的にも著名な演出家を監修に迎え、世界中の子どもたちに、人間としての普遍的なメッセージを届けたいのです。

12歳の少年「岡真史」くんの言葉、そして40歳の「中立公平」による演出、73歳の韓国人「金雨玉」氏による監修。国境や世代を越えた様々な出会いがもたらした、幸せな回向。

映像表現と舞台演劇との融合、日本を代表する舞台美術家の参加を得て
THE KIO COMPANYが日本、そして世界中の子ども達へと語るメッセージ。
言葉のない物語が、あなたの心の中にあなただけの言葉を生み出します。

「GREEN MONSTER」(邦題「みどりのかいじゅう」)

これは、過去の子どもたちから、未来の子どもたちへと、送られた物語。

  # by SHIRAKO_S | 2007-04-12 12:56 | GREEN MONSTER

Children's 星の王子さま

<阿倍野区民センターver.>
<ロクソドンタブラックver.>

作/演出 中立公平

砂漠と化し終わった世界で、僕らは、友だちをさがそうと渇望しました。

【作者より】
(文=当日パンフレットより)サン=テグジュペリの「星の王子さま」。著作権が切れたことで、新たな翻訳本の出版が相次ぎ、各地で舞台かも数多く行われるようだ。しかし、ぼくらはこの作品をやろうと決めたとき、著作権が切れていたことなんてちっとも知らなかった。ただ、単純に「キオ独自の世界観に触れたこともない人に届く、キオと共通する世界観を持つ原作はなんだろう?」と考えて、導き出した答えが「星の王子さま」だったのだ。原作における様々の個性的なキャラクターをビジュアル化する。それも今までに描かれたことのないイメージで!この事に私たちは興奮したのだった。あらためて各地で行われる「星の王子さま」公演とキオのアクトライブとの相違点を書き出してみる。おそらく「全て」違う。あまたやられるのはミュージカルスタイルが多い。原作の詩的な台詞まわしを演劇にするのは難しい。だから曲にして歌わせてみる。何となく、舞台になった。これでいいじゃないかとなる。しかし、昔の映画化でもわかるとおり、これではかなり奇妙な作品が出来上がる。砂漠に漂流しているはずが、何の切迫感もなく、キャラクターはみな、歌い踊る。
断言しよう。「星の王子さま」はミュージカルには向かない作品だ。これからそれを証明するのだぞ。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 18:56 | Children's星の王子さま

Children's から井戸堀り


作/演出 中立公平

どっちみち、泥でできた人間の身体さ

【作者より】
「地震もの」をやりたいなって思ったのがきっかけです。いや、その前に「井戸」がくるのかな?「から井戸掘り」という言葉がある日、目に飛び込んです。それでこれはもう「から井戸掘り」で行くしかないと思って調べ始めた。そこで、関東大震災の直後に「朝鮮人が井戸に毒を入れたという噂がまことしやかにささやかれ、3000人にも及ぶ朝鮮、中国系の人たちが自警団を名乗る市民に虐殺された」というとんでもない話にぶち当たってしまった。今となっては何が事実なのかもわからないのですが、まあ元々歴史なんてそんなものだし。人間のやることにかわりはないんだから、今の時代に響くような話が書けるかもしれないなと思ったわけです。

ちょうど、震災十年という節目の年でもあったし。

僕は震災当時東京にいたんですが、それで実際には「阪神淡路大震災」というものを体験していないので。まるで戦争を経験せずに戦争を描いていくわけです。そういうことに自分でもうしろめたい部分もある。でも、決めたんだからしょうがないんです。それで、どう書くのかといえば、これはもう想像力しかないわけです。

だから、この話は「地震もの」というよりも「想像もの」とでもしておいた方がいいかもしれません。

「地震」が勝つか。「想像」が勝るのか。またそれはまわりで眺めている観客のみぞ知るというところでしょうか。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 18:32 | Children'sから井戸堀り

ベル

第一弾チラシ
第二弾チラシ

作/演出 中立公平

【イントロダクション】
生涯独身を貫いた「奇跡の人」で知られるヘレン・ケラーが愛について問われ語った「愛とは、あたしにとっては、今まで踏み入れたことのない森に迷い込むようなものなの。そこに足を踏み入れる勇気をあたしは知らない」という言葉。そして、盲人がコミュニケーションする方法を研究する中から発明されたという電話機のエピソード(発明者はグラハム・ベル)。 この二つの逸話を軸に、作者中立公平は「ある自閉症の少年の心の中で起こっている物語」を着想し、「少年の周囲を取り囲んだ壁を越えてくる大人達と、少年の中から生まれた子どもたち」が葛藤し苦悩する壮大な物語を完成させた。伝えたいのに伝わらない。人間存在の根源的な孤独というものが自閉症の息子の目を通して見ることで、観る者の眼前にも浮かび上がってくる。深い森の奥で息子が出合ったのものとは、果たして何だったのか?哀しみと喜びが激しく交錯する中、息子の少女に対するいたわりとやさしさが、深い森の奥で忘れてしまった何かを呼び起こさせる。

【ストーリー】
物語はあるキッチンで深夜、取り交わされている夫婦の会話から始まる。男の名前は「J(ただ記号として与えられているだけ)」、女は自らを「キッチンにへばりついた冷蔵庫の影」のようなものと語る。まだ自閉症の研究が進んでいなかった時代、そういう子どもを持つ親に与えられた苦悩。逃れられない宿命を背負った夫婦の苦悩は、その夜、頂点へと達することになる。その夫婦の子ども(息子)は永遠に「自分は5歳」であり、お母さんは「冷蔵庫」だと思いこんでいる。そこへ半獣半人の姿をした「心の動きを研究している」と語るゼブラ教授、「甘い言葉」を語る詩人、「薬剤師」と名乗るマダムなどがあらわれ、息子を壁の中から引きずり出そうとする。一方、息子の母親は深夜、仕事で帰り遅くなる夫に代わって間男(兎の姿をしている)を引き入れている。だが、夫はすでにその事を知っていて、それでも「新しい生活」を始めたいと願っている。息子には時折、「意識の下に隠れているもう一人の自分」の姿が見える。そして、息子はある時、理想的な女性としての「少女(アニマ)」を目撃することとなる。この少女との会話により初めて、息子の内面は激しく揺れ始める。だが、その時すでに少女は「幽霊」であり、「深い森の奥で何者かの手によって殺された」のだということが判明する。息子は森に消えた少女の姿を追って、深い森の奥へと分け入っていく。ある事件を追っている刑事が物語の冒頭より現れ、騒々しい夢の目撃者(語り部)として存在し続ける。他には「サリーとアン」「コロス」など、潜在意識の下にあるはずの存在が具現化してあらわれることで、より息子の内面性が浮き彫りになっていく。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 18:19 | ベル

青空天使


(第一弾チラシ)


(第二弾チラシ)

作/演出 中立公平

あの日、あなたがわたしを呼んだ。一人の女性の生涯を巡るファンタジー

【作品について】
2005年の幕開けを飾った「青空天使」。満員御礼により急遽追加公演をおこなうなど観客の方々からも絶賛された大人のファンタジーです。詩的な作品を、フィギュアになりそうな個性的キャラクター造形、仮面や人形などを用いて、幻想的な世界を作り出しました。役者がどこからあらわれてどこへ消えていくのかわからない、不思議な舞台です。かつて、宇宙空間を作り出し、火山を噴火させ、3メートルを超える大階段を作り上げた我々が、総力を結集して挑んだ今回の舞台は「世界にただ一つ残された墓場」「窓だらけの部屋」。美術には関西を代表する美術家「池田ともゆき」氏をアドバイザーに迎え、かつてない詩世界を作り上げました。

窓のある部屋「窓だらけの部屋 多すぎる窓のせいで部屋の中はとても寒い。部屋の中にはミシンがひとつ。そして机と椅子。他には何もない。窓のそばで少女がじっと外を見ている。老婆が動かし続けてきたミシンの動きを止める」ところから物語は始まり、全身傷だらけの少年や「アスクル」とだけつぶやくマント姿の大男、シャガールの絵から抜け出してきたような猫など、現実にはどこにも存在しない、それでいて誰もが出会ったことのある者達が次々と現れ消えてゆきます。

「その窓の向こうには何もない。何もないんだ。机も椅子もミシンも、ほら、必要なものはみんなこちら側だよ」

窓の向こうにあるのは、果たして?それはきっとあなたの眼が見ているはずです。

【ストーリー】
どこでもない国 どこでもない場所の どこか。いつまでも終わりのない戦争のせいで空からは毎日のように爆弾の雨が降り注ぎ地面には隙間なく地雷が埋め込まれていました。爆風で家々は吹っ飛び、食料は乏しく、身体は千切れて散りぢりになりました。それを泣きながら拾いあつめている女がいます。彼女は誰の身体とも区別がつかないその肉片から今、一つの命を繕うとしていました。残念なことに彼女は裁縫が得意ではありませんでした。それでも彼女は一生懸命に針を動かし続けました。やがて荒れ果てた戦場に、ひとつの命が生まれたのです。男でも女でもない、子どもでも大人でもない、それでも生まれでたもの。その天使のような人を、彼女は「イビツ」と呼びました。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 18:16 | 青空天使

レインボーマン〜虹ヲカウ人〜


作/演出 中立公平

この世界の果てに棲むという幻の「虹」を巡る物語

【作品について】
『レインボーマン〜虹ヲカウ人〜』は、中立公平がカーペンターズのヒット曲「トップオブザワールド」を耳にしたときに発想された。「今、世界の頂からは何が見えるのか?」という問いかけは、「虹の消えてしまった後の世界」というイメージにつながり、徐々にその広がりを見せ始めた。
「天空の城ラピュタ」のモデルにもなったという、滅亡した古代インカの「空中都市マチュピチュ」を舞台に、現代日本とを行き来しながら展開するこの作品は、レイブラッドベリの短編「ときは六月、ある真夜中」などを内包し書かれた。インカ文明の神話的要素を取り入れながら「滅びの王」の姿を描くことにより、現代の国際社会にも通じる問題を照射しつつ、詩的なファンタジー感にあふれている。

【ストーリー】
ある国営放送のドキュメンタリー番組制作者「大文字」は、世界遺産マチュピチュに日本が国際支援として建てた、世界で最も高いところにある便所を取材する。そこで「清掃人」を名乗る一人の男と出会う。
一方、起業家集団の会長<尻高>は、アンデス高地に生息する<アルパカ>を使って一儲けを企てている。「まだ、誰も聞いたことのない話が聞きたいのです」と言う大文字に、古代インカの神話を話す<昔男>——「虹を喰らう幻の動物」の話をきいた大文字は、行きずりの少女に高山病の治療薬として貰った<コカの葉>の魅せる幻影を伴って、「一番不浄な場所」に「消えた昔男」の姿を追い求め入ってゆく。

滅びの予感が満ち満ちているこの世界に、米国の疾病管理センターの白衣の者達が「最古のウイルス」を求めて暗躍する。永遠の少女、水色とピンクの服を着た双子、亡霊が恋焦がれる未亡人、「欲望の便所」と罵られる若きナルシス、オカルト映画に夢中になる「女の子」、世界にさよならを告げる「グッバイボーイ」などが、狂騒的に入り乱れ混沌とする中で、アンデスの火山が再び噴火を始めるとき、500年の時を越え閉ざされていた氷が溶かされ、永遠の少女「フワニータ」と共に、美しくも穢れた醜い獣が姿を現す。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 18:10 | レインボーマン〜虹ヲカウ人〜

人工衛星の恋



作/演出 中立公平

ひとつの悲しくも美しい恋のかたち

【ストーリー】
物語は1973年から始まります。

 アメリカが行った有人宇宙ステーション計画は「スカイラブ(空の実験室)」と名づけられ、合計三回の滞在をしながら、「人類は宇宙で生活できるか」というテーマを掲げ、さまざまな実験が行われました。
 「そこに滞在した三人の宇宙飛行士とは別に、ある一人の人間が実験材料としてスカイラブに存在した」という中立公平によって立てられた仮想を軸に、「地球に帰還した宇宙飛行士と、人工衛星に取り残されたまま、1979年7月12日、インド洋からオーストラリア南西部にかけての広い範囲に、落下消滅した一人の人間」の姿を追います。

誰にも知られず存在の消滅した人間が、最後に見た地球の姿とは?

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 18:00 | 人工衛星の恋

中立版ミュージカル★JCS



作/演出 中立公平

【ストーリー】
キリストの復活から昇天に至るまでの40日間の物語であり、映画などとはまったく異なるストーリーを持った作品である。

幕開け、キリストが墓から復活を遂げたと大天使カエサルが、三人のマリアに伝える場面から、物語は始まる。だがそれは劇中劇であり、演じていたのはパウロとその他の使徒達であったと知れる。

一方、キリストは復活する日と場所を誤り、1950年代のローマへと復活を遂げる。そこには、銀幕の妖精オードリーがアン王女の名を語り、人捜しを続けるかたわらローマ市の観光ガイドをしていた。偶然二人は出会うのだが、オードリーを追ってきた芸能NPO法人代表大鋸屑(おがくず)社長らに、オードリーはにせ者であり、旅行客を騙して金品を奪いローマの名を汚す女だとののしられる。

布教するパウロ達の元へ宗教改革を行いに、ルターとカルヴァンがファッションデザイナーを名乗り現れる。彼らは隣人愛を語り、時代を近代へと押し進める役割を果たす。

キリストは自分の復活の意味を考えているところへ、聖母マリアがアイドル歌手としてデビューすべく、デビュー曲「アベマリア」をひっさげ現れる。スーパースターになった息子の威光をかさに、自分も成功をと願う聖母マリア。また、それをかたわらで操っているのは大鋸屑であった。

オードリーはまた、観光客相手に最後の晩餐の解説をしている。すると、その聴衆の中にかつての共演者「ジョーブラッドリー」がいた。彼もまた、もう一度ローマの休日を新しいフィルムに焼き付けようとしていたのだ。オードリーが探し求めていたのもまさにその人であった。二人は一瞬の火柱と共に烈しく燃え上がる。

時代は流れてどこかの戦場。ルターとカルヴァンは戦争が生んだ孤児として転生している。二人は自分たちの本当のかあさんを探しもとめている。そこへ聖母マリアが戦地慰問の歌手として多くのマリア達を率いて現れる。そのかたわらにはやはり大鋸屑の姿が。


また、オードリーはアメリカ軍人となったジョーを追ってベスパの後ろにキリストを乗せたまま、戦場へと姿をみせる。のちに彼女はユニセフ親善大使であり、孤児達は彼女を慕っていたのだと知れる。そこへ、軍人へと姿を変えたジョーが現れる。彼は自分と妻との間の子どもを失った悲しみから、戦争孤児を自分の子どもと引き取って育てることを、宿願としている。その姿に、かつての燃え上がる恋を求めた男の姿はない。

オードリーとジョーは再び戦場で出会う。キリストは昇天を迎え、時は一気にクライマックスへと跳躍する。

「ローマの休日」や「ジーザスクライストスーパースター」等 を下敷きにしながらも、宗教とやまない戦争との関係、現代から黙示録へと向かいつつ ある人類の姿が描かれる。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 17:55 | 中立版ミュージカル★JCS

石原夫佐子ひとり芝居 ジェロニモン



作/演出 中立公平

夜のとばりが降りる頃。梯子を伝って洞穴にひとりの女が降りてくる。

【作品について】
これは、一人芝居の上演を目的としてかいた台本です。
当初は、ネイティブアメリカンの勇者「ジェロニモ」と、島原の乱で命を落とした少年「天草四郎時貞(洗礼名 ジェロニモ)」という、二人の受難者を軸とした評伝劇を考えましたが、途中から全く別の方向へと話が向いてしまいました。
きっかけとなったのは、初期のウルトラマンに出てくる怪獣酋長「ジェロニモン」に出会ってしまった事です。正義のヒーローと対峙するこの怪獣は「死んだ怪獣を生き返らせる」という能力を持っています。正義の名のもとに、滅ぼされていった者達の声を聞くというのは、二元化する現代の局面において、かなり有効な手だてなのではないか、と思う昨今です。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 17:53 | ジェロニモン

やましか


2002年 初演
作/演出 中立公平

【作者より】
故あって「太鼓」である。
今回は「太鼓」なんだな。時代の不穏な空気を現すものとして、太鼓という奴は実に良くできてる。 胴に生き物の皮を張っただけというシンプルな構造がまたいい。腹に響くというか、グッとくるものがある。

突然、「山鹿素行」である。「やまがそこう」、今は誰も知らないであろうその人。 江戸時代を代表する有数の儒学者・思想家でありながら、幕府の持っていきたい方向性とずれていた事により赤穂に幽閉されたかわいそうな素行。 幼い頃の大石蔵之助(あの忠臣蔵の人ね)を教えたという、サリバン先生並みの過去を持つ男。当代きっての兵法の達人であり、 現代にはその名を「山鹿流陣太鼓(あの討ち入りで鳴らした奴)」にのみ残す。とここで再び、太鼓が出てきた。

「太鼓」といえば、ナチのプロパガンダ映画に出てくる少年兵の、あの夏の太陽に反抗するようなかたくなな叩きッぷりを思い出す。 以前繰り返し観た、「ブリキの太鼓」という映画で、いつも太鼓を首からぶら下げているオスカルという少年 (彼は大人や社会の醜さを憎み、自ら成長を止めている)が、街を見渡せる高い塔のてっぺんに登って、 奇声をあげながら、ブリキの太鼓を乱打していた姿を覚えている。国民性を鼓舞するお祭り効果も、 その時代の胡散臭さを突き破る鋭さも、その両刃を太鼓の音は併せ持っている。

今回、山鹿流陣太鼓を手に入れるためだけに、わざわざ私は東京泉岳寺にまで足を運んだ。 ご存じの通り、泉岳寺には四十七士の墓所がある。驚いたことには今もって多くの人々が訪れ、 線香の煙が絶えることがない。その墓は義士会の方々が今も大切に守っておられた。 江戸時代の人間の事を、今まで旧知の仲であったかのように話す門前の土産物屋の店主。 大石蔵之助の立派な銅像の太鼓腹をみながら思った。あの「忠臣蔵」という芝居の中に出てくる「陣太鼓」は、 戯作者の書いた芝居を盛り上げるための小道具、ただのデマカセらしい。だが、そのデマカセが日本人の心を打ったというのは偶然ではないだろう。

この時代の空気に、「やましか」が打ち鳴らす太鼓の響きがどのような意味を持つのか。それはそれ、あなたの耳で判断してみて下さい。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 17:37 | やましか

スリコ


2001年 初演
作/演出 中立公平

お前はどこにいるんだい僕のスリコ(グルジア民謡より)

中央の舞台を挟むようにして、二つの対面式観客席がある。
舞台は道である。何かと何かを分断する道。
それはいつかどこかへと続いていく道。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 17:20 | スリコ

恋のフーガ(時代劇)


2001年 初演
作/演出 中立公平

【ストーリー】
現代の国宝である古代のぼろぎれを修復している左文字は、縦糸横糸からその一枚の布に込められた復讐の物語を読み取る。信長の妹<セノオ>に夜ばいをしかけ身ごもらせたとして<一人の奉教人>が裁判にかけられた。「日本にイエスの教えを広めるためにやってきた」と言う彼の名は<ロオレンゾ>——「宗教裁判」から逃げだし、教団を追放された彼は乞食として身をやつしても身の潔白を訴え続ける。その一方で<セノオ>の「お腹の赤ちゃん」が行方不明になる。   憎み続けた父親から「愛することは殺すこと」教えられて育った信長は、「誰もいなくなった草原」で遊び続けることだけを夢見て、残虐非道なおこないを続ける。憎しみと愛、両性具有な最初の人間、戦場に残された一本の刀、「線香花火」に亡き妹の面影をみる兄、セノオを毒殺し寵愛を取り戻そうとする信長の妻「オノウ」など、愛に喜び苦しむ人間達の織りなす悲喜劇は、何度も同じ過ちを繰り返す人間存在への自戒として、「恋のフーガ」と呼ぶにふさわしい普遍性を持っている。

【作者より】
ここに正倉院宝物の染織を修復する作業に従事していた「左文字」という男がいる。
彼は焦っていた。
時が葬り去ろうとする一枚の布を奉らんがために、彼は没頭していた。
だがあわれななり左文字よ、彼は知らなかった。
その布の修復転じて、
復讐の物語の幕開け緞帳であることを。

信長が出てこなくてはならない!
あわよくば本能寺のくだり、
匂いが信長を引き寄せた。
布にたきこめられた香の匂い。
信長の本能を呼び覚ますのに充分な恋の風雅。
妹との禁断の果実は 赤いザクロの花言葉。
本能が紅蓮の炎に彩られるとき、
濡れ衣の物語は乾くまもない洗濯物の匂いなんだ。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 17:15 | 恋のフーガ(時代劇)

POP.MT〜不死の高値に雪は降りける〜


2000年初演
作/演出 中立公平

【作品について】
この作品は、2000年12月に伊丹アイホールにおいて、20世紀最後の公演となった作品です。テーマは「父子」「不死」という2つのフシ関係にあります。「ギルガメッシュ叙事詩」「竹取物語」などを下敷きにしてあります。なぜか、「巨人軍」や「戦争」、「テロリスト」「新聞」などもキーワードとして出てきます。同一性人格症を診ているような不思議な感覚の作品ですが、まさに現在起こっていることがすでに予感されていたような内容であります。

この作品は劇団員だけで成り立ったものではありません。2000年当時の公演でも「地域の夜間学生」や「障害者施設」から多くのかたに、エキストラとして参加していただきました。そのほか、「神戸の合唱団」など異なったジャンルの多彩な方々と同じ舞台に立つことのできる特色を持っています。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 16:54 | POP.MT

サトリ1999


1999年 初演
作/演出 中立公平

【想稿ノートから】
サクカ サイタカ サクラガ サイタ。

サクラの木の花が散る時
何故日本人のリリシズムに
桜のごとく散る美学なるものが
深く根を降ろし吸い上げた意識と共に
花ひらいたのか?

桜のつける実が
桜の実とか種とか現されることなく
「桜ン坊」とまるで人の子のように
呼ばれるのは何故か?
その小さき愛らしい身姿によるものでは
ないのは確かだ。
おそらく桜は物売りの前を陣取る
考えるヒトなのだ。
そしてたくさんの桜ン坊を産む母でもある。
赤ん坊とは桜ン坊とあえて区別するために
つけられた名前。
その昔、生まれたばかりの子どもは皆
サクランボウとよばれていたに違いない。
誰だ!
動物と植物を分け隔てる垣根を作った職人は?

24世紀はもう目の前だ。
24の瞳でその事実を見続けてやる。
皆さん、歌いましょう。
大石先生の乗った箱舟はもうあんな
遠くじゃけんど。
先生聞こえる?
私たち、上手ではないけどけっして、
下手には歌わない。
先生!はい、先生!
過剰なまでの「ハイ」を求める先生。
私の教えは絶対であり、
それを守らぬものは地獄という地下の牢獄に
捕われたまま、幾億の追憶の
夜を過ごすと説く先生。
私たちは先生をお慕い申しておりました。

ペテロ。
何だいいとこなのに。
彼は先生ではない。

ユダんめさるな。

そんなに明るく心を閉ざすもんじゃないよ。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-18 16:35 | サトリ1999

ON ICE


1998年 初演
作/演出 中立公平

【イントロダクション】
一年中寒い、こおりつくような街。
そこは「ICE CITY」と呼ばれていた。
そこに降りてきた一人の天使「ジョルジョ」の眼をとおして、
人々の暮らしを詩的につづる。
コンサート形式で行われる演劇。

ON ICEの物語には全て「死」の要素が含まれている。
そこから、「生」のきらめきを見せたかった。

【ストーリー】
ストーリーは6話のオムニバス形式で進行する。バックに常にロックバンドがいてオリジナル曲と即興演奏による効果を狙います。

第一話「ラクダ」
断崖の絶壁から自殺しようとしている女。
止めようとする天使達。
奈落の底に彼女達が見た風景とは。
第二話「ヒーロー」
母親に捨てられた兄弟。捨てられた母親。
兄弟が連れて来られた施設において、
女性監視官との対話が静かに綴られる。
第三話「トマス」
怒りっぽい老人。自分の死期が近いことを知っている人。
その人生を悔やむことはな<、窓から見えるありきたりの風景に感動し、
風に、光に心を躍らせる。
第四話「地球屋」
地球上に人間がいる限り闘いは終わらない。戦争は今はどこかで続いている。
そこには必ず地球屋がいるはず。
彼は地雷を埋め、またそれを掘り起こし、
他国に売るというペテンの様な商売を生業としている。
ある日、弟子を伴って出かけた場所で彼が見たものとは?
第五話「アラシ」
あの女は少女にも老女にも見える。
ただ、生きてきた、生き抜いてきた、あらしの中を。
第六話「吊革」
只今より、メトロポリタン行き地下鉄不帰行列車が発車いたします。
お乗り遅れのないように、乗車口へお急ぎください。

  # by SHIRAKO_S | 2007-01-13 13:08 | ON ICE

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